人によって異なりますが、以下のような状態が挙げられます。
・喉に何かが絡んでいるような感覚がある
・声が枯れる、しゃがれる、震える
・声に張りがなく、大声が出ない
・すぐに息が上がる
・1曲歌うだけで精一杯。歌い終わると声が枯れる
身体の老化とともに、声帯の状態が変化することがひとつの原因です。女性は、ホルモンバランスが変化することで声帯がむくみ、声が低くなって高音が出づらくなります。男性は加齢とともに声帯の周りが硬くなることで、しっかりした低音域が出づらくなります。声が軽く高くなったり、声そのものが出づらくなったりしますね。
もうひとつの老化原因は、筋力の低下です。内臓の震えを止めていた筋肉が弱り、声のコントロールが難しくなります。さらに、喉に力を入れないと声が出なくなるため、声枯れもしやすくなります。唾液の量が減り、誤嚥や咳が増えることも声枯れの一因となるようです。
喉に力を入れて喋り続けることです。一方で、しゃべらない、歌わないことも老化を早める原因となります。
辛い物やアルコール飲料の摂りすぎや、タバコも声の老化を早めるので要注意です。喉の健康のために特に重要なのは、タンパク質と鉄分。鉄分の多い枝豆や小松菜、ほうれん草といった野菜を摂りましょう。また、肉や魚、卵や豆腐など、違う種類のたんぱく質を毎日摂ることを目安にするといいですね。それ以外には、多彩な食材を意識して摂る。できるだけ良質な調味料を使うといったことも心がけるとよいと思います。
声の老化と身体の老化はイコールです。声の老化は、肺や筋肉、内臓が弱ってきている証拠でもあります。声が出なくなると、力を入れることが難しくなります。風邪で喉が痛くなった時に力が出なくなった経験があるかと思います。重い荷物を持つ時も、実は喉で踏ん張っているのです。また、年齢を重ねても歌手として活躍されている方は、見た目も若々しく、健康的な方が多いですよね。ぜひ、声もトレーニングしてみてください。声が出るようになると、元気になって若返ります!
高い声と低い声を交互に出していくボイストレーニング(以下 ボイトレ)で改善できます。声は整形手術ができないので、自分で訓練するしかありません。私が提唱している「ストレッチボイトレ®」は、身体全体をやわらかくしながら、どなたでも無理なくトレーニングできます。
もちろんです。60代でボイトレを始めたある方は、声が出づらいことに悩まれていましたが、お父さまも同様だったので家系なのだと半ば諦めていたそうです。しかし、トレーニングを重ねると高音のロングトーンまで出るようになり、ライブにも出演され、周りの方々も驚かれているようです。
歌うことで血流が良くなり、呼吸が深くなって酸素が全身に行き渡ると同時に、日常生活では使いづらい表情筋を刺激できることが要因だと思います。私のボイトレでは、最初に生徒さんの姿勢をチェックしますが、姿勢を良くするだけでも血流が良くなり、喉のこわばりもとれやすくなります。
健康効果はもちろん、結果的に歌うことでコミュニケーション能力が高まります。顔と声の表情が豊かになり、言葉もはっきりと伝わることで、自分とも人とも仲良くなれるのです。声を鍛えることが、楽しい人生のベースになると思います。
自宅で好きな歌を流し、家事やストレッチをしながら歌う。または、踊りながら歌うことをおすすめします。大切なのは、歌いながら身体を動かすこと。身体全体がやわらかくなり、喉だけに負担をかけずにトレーニングできます。
#4「永久保存版! 驚くほど音域が広がるボイトレ」
https://youtu.be/O51U9bvZ8xc?si=3HV7lgy2C0qQj23E
ボイトレで歌声だけでなく話し声の質まで変わり、魅力が増して成功するアーティストを数多く見てきました。まさに、“歌のチカラ”を感じます。
歌うことは楽しいだけではなく、心身の健康にとっても良いことだと思います。いつも楽しく歌っているおばあちゃんや、おじいちゃん、お父さんやお母さんを見て育つお子さんは、きっと明るく健康な大人に育つはずです。ハッピーで健康な方が増えれば、世の中も明るくなっていくと信じています。私も音楽を通して、明るく楽しく健康な社会づくりに貢献していきたいです。