コロナの感染拡大でどこかに出かけたり、人前で大声で歌ったりする機会は減りましたが、最近になって人々の歌への欲求が高まってきているのをご存じですか? たとえば、コロナ以前は9割ほどが利用したことがあり、5人に1人が年に一度は利用したことがあるというカラオケも、ここ数年は自粛していた人も多いと思います。
でも、Twitterで「カラオケ行きたい」と検索すると、非常に高い頻度で「カラオケ行きたい」とつぶやかれています。また、「○○○@カラオケ行きたい」といったアカウント名につけている人も少なくありません。ユーザーの本音が現れやすいSNS上では、みんなと一緒に歌いたい気持ちがほとばしっていることが見受けられます。
2022年1月におこなったカラオケユーザー調査によると、カラオケボックスの来館頻度は上がり、来館意向も増えてきているのが確認できます。若年層ほど来館頻度が高く、来館意向が強い傾向も確かめられます。たとえば10代では3人に2人が「行きたい」と答え(「行きたいと思う」と「やや行きたいと思う」を合わせると65.6%)、20代でも2人に1人は「行きたい」と答えています。1年以内に利用したことがある人に理由を聞くと、「ストレスを発散したかったから」、「とにかく歌いたかったから」と回答した人がそれぞれ40%近くいました。「とにかく歌いたかった」という声は切実です。もともとカラオケに行き、歌うことを楽しんでいた、“うたファン”においては、8割ほどがカラオケに帰ってきているともいえそうです。
■今後のカラオケボックス利用の意向
■1年以内にカラオケボックスを利用した理由
「歌」が、こころと体を癒してくれるということは、誰もが経験的に知っているはずです。コロナ禍でステイホームが訴えられていた頃などは、歌を聴くことをこころの拠りどころにしていた人も多かったのではないでしょうか? チャリティコンサートやオンラインライブ、TikTokやYouTubeなどにはずいぶん楽しませてもらったはず。こうした配信などがあったからこそ、おうち時間に窒息しないで済んだのです。
「観る、聴く」から「歌う」へ――。受け身でばかりはいられないから、みんなが今、自分でアクションを起こし出しているわけです。しばらく歌うことをやめていたなら、そろそろまた歌ってみませんか?